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なぜネガティブな気持ちは、なかなか消えないのか

ここ最近は仕事、勉強、家事育児で忙しくブログが全く更新できませんでした。

今日のテーマは「なぜネガティブな気持ちは、なかなか消えないのか?」についてです。

感情には、放っておけば自然に減少するものと、長時間持続するものがあります。

ネガティブな感情には
怒り、恐怖、悲しみ、不安、憂鬱、嫌悪などがあります。

放っておけば自然に減少するネガティブな感情というのは、
脅威が迫ったときに感じる「怒り」「恐怖」などです。

登山をしていたら少し先に熊が現れたとします。
その瞬間、私達の心臓は速く脈打ち、腕、脚に血液が送られます。
顔からは汗が流れ、恐怖心から震えも起きているかもしれません。

これは「闘争・逃走反応」といって、このような場面で起きるのは自然なことです。
怒りは闘争を、恐怖は逃走をサポートします。

仮に、熊はこちらに気付かず遠くに去っていき、無事下山できたとします。
「もう安全だ」と感じると、心拍は落ち着き、怒りや恐怖は減少していきます。

これが、放っておけば自然に減少するネガティブな感情です。

次に、なかなか消えずに自分を圧倒するようなネガティブな感情についてです。

例えば、会社で一人の上司からパワハラを受けていたとします。

パワハラの多くは、相手に罪悪感を抱かせるような形で行われるため、
パワハラを受けている最中に罪悪感、恐怖、後悔、怒り、恥などの様々な感情が発生します。

身体感覚は、シンプルに「闘争逃走反応」をしていたとしても
闘うことも逃げることも出来ず、怒りを表出することも出来ない場合、
エネルギーが鬱積します。

鬱積した感情は複雑に混ざり合います。

その凝縮された感情を収めるために、人は様々な方法を試みます。

「自分が悪いんだ」
「普通はもっと仕事が出来ても当たり前なのに、自分は無能なんだ」
「いつも私はこうだ」
「上司だって悪い」
「私にだけきつく当たってくるのはおかしくないか?」
「上司はこうあるべきなのに」

他にも

「嫌われたくない」
「みんなの前で怒られて恥ずかしい」
「自分は無能ではないと証明しなければならない」

このように、恥の意識や承認欲求、見捨てられ不安などが
本来は感じることが自然だった感情を歪めます。

そして、安全な場所(自宅など)に移動しても心拍は落ち着かず
常に不安で憂鬱であったり、涙が出て来たりするのです。

このように、本来感じる必要のない恥や自責、他責などがくっついて混ざり合った感情は
長期間(場合によっては何十年も)持続し続け、いくら愚痴を友人に話しても、家族に相談しても
ネガティブな感情が消えずに残ってしまうのです。

そもそも、生物として「ネガティブな感情、出来事」を強く記憶するようにプログラムされているため、
ネガティブは強く、長く残りやすい性質を持っているわけです。

さらに、発達障害の有無、環境、「自己認識」がどのくらい高いかによって
感情の処理能力も変わります。

数年間、数十年間も同じことに苦しみ、
周囲に訴えてもぶつけても消化できないとしたら
それは無限に出てきてしまうのです。

いつも同じことを愚痴っている、同じ事柄について反すうする、
強い恨みや怒りが止まらずいつか復讐したいと毎日のように考える…

このような状態に既に陥っている方は
自分では感情を処理しきれない状態にあると考え、
「楽になりたい」という動機で気軽にご相談頂ければと思います。
2025年09月22日 11:40