障害学生支援と就労移行に関する情報交換会について①
2026/2/10 東北学院大で行われた情報交換会に参加してました。
(主催:東京大学PHED 共催:京都大学HEAP 共催:東北学院大)
私がこの会に参加した理由と目的をお話したいと思います。
私はこれまで、多くの発達障害の方にお会いしてきました。
私のカウンセリングがきっかけで病院を受診し、診断がついた方・診断はついていないが明らかに特性が見られる方。
このような方の大半が、仕事が継続できない、業務ミスが頻発する、
職場での対人関係がうまくいかないという悩みを抱えていました。
確かに、特定の業務が苦手だったり、淡々と同じ業務はこなせるのにコミュニケーションがうまく取れなかったりと
弱みはあります。
しかし、私から見れば、ひとつのことに特化した強みを持っているのです。
強みを生かす場所がないから、活躍できない。
周囲から「普通」を求められ、「オールマイティ」を求められる。
それには応えられないから、弱みばかりが目立つのです。
私自身も発達特性と感覚過敏があり、強みと弱みの落差がかなり激しいです。
聴覚処理が苦手で、雑音も全て拾ってしまうので
ざわざわしている場所や、複数人が一気に話す場所、大勢の人が話をしている空間では
目の前の人の話を聞き取ることが困難です。
さらに、目の前のことに興味が持てなかったりするとすぐに意識が散漫となり
昔のこと、最近あった面白かったことなどが白昼夢のように繰り広げられます。
しかし、一対一で、静かな空間であれば、ものすごくよく聴き取ることが出来ます。
こうなると、想像力、マインドの果てしなく広がっていく能力が最大限発揮され
目の前の人の身体的感覚、無意識の緊張、怯え、興奮、情動、思考などがいつもの何倍も感じやすくなります。。
私が自分の能力の生きた使い方を知れたのは幸運でした。
カウンセリングに来るクライアントさんで、発達障害と診断済みだが経営者として成功している方も
何人も見てきました。
つまり、自分の能力を知り、生かす場所さえあれば
発達特性があっても働くことが出来るのだと気づいたんです。
そのような企業があればよいのですが、発達特性を理解して積極的に生かそうとしてくれるような企業はかなり稀です。
そもそも、どのような仕組みで利益を生み出すのか。
その仕組みの中に、特性を生かすためにどのように組み込んでいくのか。
まずはこの仕組みについて知りたいと思ったのが、今回の会に興味を持った理由です。
もうひとつ、この背景には一人のクライエントの存在が大きく関わっています。
私のクライアントの中でも特に特性の度合いが濃く、軽度知的障害も診断された方がいます。
私はこの方の良さも、強みも弱みも知っていますし、どのような環境であればこの方の力が遺憾なく発揮されるのかも知っています。
現に、これまではその能力を生かすために死に物狂いで努力した結果、職場では評価され
多くの部下を抱えるまでに昇進していました。
しかし、職場の環境が変わり、とても苦しい状況に置かれています。
現在の職場では「オールマイティ」が求められており、それが「当たり前」とされています。
苦手な業務に必要以上の労力を割かなければならず、疲弊し、自責や自己否定がまた強く出始めたのです。
この状況に私は、単純に「もったいない」と感じています。
一人で全部をこなせなくても、補い合い、それぞれの力が最大限発揮できる環境さえあれば…
発達特性がない方でも、「その人でなければならない」仕事に全集中できれば
イライラせず、生き生きと仕事が出来る人が増えるのではないかと思うのです。
理由を述べるだけでこんなに長文になってしまいましたが、
私がこの課題について思考するときはいつも、このクライエントさんの顔が浮かんでいます。
今回、情報交換会に参加して、私の知らなかったことをたくさん知ることが出来て刺激をたくさん受けましたし、
みなさんが「もどかしさ」を抱えている現状についても知ることが出来ました。
その中でも、東京大学・先端科学技術研究センターの近藤武夫教授のお話が
私の好奇心や探求心を刺激し、新しい世界が広がっていくような力を感じることが出来ました。
②へ続きます
