否定的な思考をリピートしてしまう
うつ病の方によく見られる症状で「自分は何の役にも立たない人間だ」「自分はろくに仕事も出来ない人間だ」
など、否定的思考を何度も何度も頭の中でリピートしてしまうというものがあります。
うつ病でなくとも、同じことを何度も繰り返し頭の中で繰り返すことは誰しもあります。
このような、同じ思考を繰り返すことを「反芻」と呼びます。
反すう焦点化行動療法という心理療法があり、うつ病の方の治療に効果的であるという結果が出ています。
しかし日本ではまだ本格的に広まっておらず、私も最近この療法を勉強し始めた段階です。
認知行動療法と反すう焦点化行動療法の大きな違いは
思考の内容そのものについては考慮せず
反すうするキーワードが持つ「機能」に焦点を当てることです。
例えば、一度のミスで「私はろくに仕事も出来ない人間だ」というキーワードを反すうしたとします。
認知行動療法では、そう思う根拠、反証などを探し、最後にバランス思考を考え出していきます。
反すう焦点化行動療法では、「私はろくに仕事も出来ない人間だ」と繰り返すことでどんな機能を果たしているのかを見ていきます。
例えば、自分の無力さに直面化することを避けているとか、努力することを回避しているとか
人間関係において対等な立場で対話することを避けている
などが挙げられます。
同じような否定的思考を何度も何度もリピートしてしまう
という方は、それによってどんな事が起きているのか
または何を回避しているのか考えてみましょう。
2023年07月22日 14:39