不登校問題のカウンセリング支援とは
不登校のタイプ(原因)は様々なものがありますが共通している点は「自信のなさ」です。
自分の長所など何もない、誇れるものも、得意なことも、好きなことも何もない
自分のことなんて大嫌い!
と、きっぱり話す子どもも珍しくありません。
自信とは、「自分なら大丈夫」という自己肯定感を元に
何かを達成したり、人の役に立つ事で「私はみんなの役に立っている」「必要とされている」という自己効力感から
少しずつ積みあがっていくものです。
自己肯定感も自己効力感も、他者との間で感情を媒介して育っていきます。
やったー、出来た、嬉しい
褒められると嬉しいな
あ母さんも喜んでいると嬉しいな
成功体験はこのように「人」と「感情」を通いながら
人と繋がっているという感覚と、それが嬉しいし安心するという体験をしてこそ形になっていきます。
現在当ルームでカウンセリングをしている不登校相談では、
お子さんと、親御さんそれぞれに介入し、安心感と自信を育てる支援をしています。
本日カウンセリングは三回目でしたが、一カ月間で徐々に授業に参加できる時間が増え
後半は一時間目から毎日登校出来た、という報告を頂きました。
親御さんから「食事をしていて、おいしいね!と話しかけると、子どもがものすごい笑顔でおいしそうにしていた。その表情が、本当においしいんだなーと感じた」
とお話してくれたのですが、これがまさに感情を媒介した関わりです。
【お母さんと食べるからおいしい、そして嬉しい】
感情を丁寧に扱い、親や周囲の人間を鏡にしながら
感情は育っていきます。
感情をコントロールするには、感情の輪郭がはっきりしていることが必須です。
つまり、感情コントロールをするためには、まずは自分の心の中の地図を獲得しなければなりません。
成人で感情コントロールが苦手な方も同様です。
ちなみに、先ほど書いた不登校のお子さんに私は「学校に行こう」「行ける?」とは一度も言っていません。
不登校支援は難しく、無理やり力業で登校させるカウンセリングルームもあるようですが
トラウマ化する恐れがありますので、カウンセリングルームの見極めは慎重に行ったほうがよいでしょう。
不登校に陥る原因、理論をしっかりと理解している専門家を探し、
子どもと親と学校とカウンセラーがチームとなって動くのが理想的です。
2024年02月18日 13:29