生きづらさの原型はいつ作られたのか?
自分の生きづらさはどこから来ているんだろう?と気になってネット検索の末たどり着いた様々な情報。お客様は、ご自身でかなり調べ尽くした末にカウンセリングに訪れることが多いのですが
「私は〇〇だと思うんです」「夫は〇〇だと思うんです」「私の今の症状は幼少期が原因だと思います」
など、お客さまなりの見解を持ってくる方も結構います。
診断名は別として、生きづらさの原型はありとあらゆるものが絡まった状態で作られます。
しかも、それは完全に固定化されているわけではなく変化を起こしながら進行していきます。
世の中には「〇〇な人は〇〇が原因」などという、物事の一側面だけ切り取ったような記事も多いので
混乱したりそう思い込むのも無理はないでしょう。
私も常に「なにが正解に近いんだろう」と、書籍を読み漁っていますが
詰まるところ「環境と遺伝的素質、出来事と本人の反応、周囲との関わり方」などありとあらゆる「環境」と「その瞬間起きた反応」によって
少しずつ少しずつ形作られていく、としか言えず
なにか特定の事柄だけを取り上げて「これが原因ですね」とは断言できないのです。
ですから、カウンセリングではありとあらゆる側面から原因と治し方を考え、
その人に合った支援が出来る治療者が必要になります。
なぜなら、カウンセラーとクライエントの間に起きる「反応」も、
その時、どんな人によってどんな言葉、どんなタイミングで伝えたのか
何が起きたのかは一度たりとも同じことは起きないからです。
つまり一度カウンセリングを受けて効果がなかった、医師に診てもらったけどだめだった
という方も、その後ずっと治らないわけではないということです。
相性の良い治療者に出会うこと。
これはある意味「運」「ご縁」のようなものかもしれません。
アダルトチルドレン、愛着障害の方は特に、感情のコントロールが出来ないという問題を抱えていますから
ひたすら「認知」だけに働きかけても効果が出ないことが多いのです。
認知の問題を修正するにしても
「この人とだったらやれそう」「この人の言うことならやってみよう」
こんなポジティブな感情を媒介することが必要だからです。
2024年09月30日 10:08