認知行動療法とメンタライゼーション
何か出来事が起きた時、人それぞれ、違った捉え方をします。「同僚・上司と話していたら相手がつまらなそうにしていた」と感じる出来事があったとします。
”相手が退屈そうだった”
この捉え方から
「自分と話していてもつまらないのかな」
「自分は嫌われているのかな」
「自分なんかと話しても相手を喜ばせることは出来ないんだ」
このような思考が生まれた場合、多くの方は憂鬱な気持ちになったり不安になったりするでしょう。
憂鬱、不安という感情は「その後の行動」にまで影響をもたらします。
人によっては具合が悪くなったり、もう相手には自分から話しかけまいとする方もいるかもしれません。
「相手がつまらなそうにしていた」この捉え方の先にある
「つまらないと思っているに違いない」という信念。
果たしてこれは100%事実なのでしょうか。
相手は疲れていたのかもしれません。
相手は、たまたま別の仕事を思い出し、そわそわしていたのかもしれません。
相手は、何か悩み事があって上の空だったのかもしれません。
このように、あらゆる面から物事を見る能力を「メンタライゼーション」と呼びます。
「相手はこうに違いない」この考えに囚われている場合、それはメンタライゼーションが出来ていない状態ということになります。
認知行動療法は、捉え方を柔軟に、しなやかにして心の強さを養うことが出来る心理療法です。
メンタライゼーションは、あらゆる心理療法に上乗せして使用可能な療法なので
現在私は認知行動療法と併せて使用しています。
「あるひとつの考えに囚われてしまう」
という方は、認知行動療法、メンタライゼーションで楽になる可能性があります。
「こんなことで・・・」なんて思わずに一度ご相談ください。
2023年06月29日 13:12